アークベル株式会社イベントレント部田邊です。
2024年3月より約1年間かけて準備を進めてきた、「日本カーリング選手権大会 横浜2025」が2月2日(日)から8日間にわたり開催されました。
首都圏では初開催となる今大会では、チケットやグッズが完売するなど、カーリング人気の高まりを改めて実感する機会となりました。
当社はこの大会で主に中継・配信映像関連を担当させていただきました。
今回はその舞台裏を少しだけご紹介いたします。
1年間の準備期間を経て
イベント制作会社様の演出プランに対して電源や通線計画、システム設計、配信画面の構成、会場の照明プランなど、多岐にわたる準備をしました。
まずは画面のデザイン・構成についてです。


試合会場(横浜BUNTAI)にある大型LEDビジョンに何を映すのか?
試合の臨場感を高め、会場内で観客の皆様にカーリングの魅力を最大限に伝えるため、迫力のある映像を映し出すための画面構成をデザイン面とシステム面の両面から検討を重ねました。
また、会場に来られない方にも、マルチアングル配信で様々な角度から試合を楽しめるように複数のカメラ映像を送りました。
決められた画面構成を実現するためにはハウスと呼ばれる円の中心の映像を真俯瞰で撮影する必要があり、合計8台のPTZカメラを選定しました。
PTZカメラは仮設トラスに設置し吊り上げるため、一度カメラを取り付けると、その後は遠隔でのコントロールです。
今回はPanasonic製PTZカメラ8台をコントローラー2台で操作、調整する簡素化したシステムを組み、安全性を重視しました。



当日のスタッフ構成とカメラ体制
・テクニカルディレクター
・スイッチャー
・カメラクルー5名
・PTZカメラ8台
・固定俯瞰カメラ4台
・音響オペレーター
・照明オペレーター
各専門スタッフが連携し、選手・観客が一体となったスポーツイベントを成功させるため、試合の進行状況や点数、内容をわかりやすく伝えることに総力を挙げて中継・配信映像の制作に臨みました。
通常の企業イベントとは異なり、スポーツイベントではスコアが常に変動し、進行台本や演出がなく、ワンプレーで流れが変わるため、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、運営側もルールを理解し、スタッフの動きにも細心の注意を払う必要がありました。
また、1日に3試合を担当し、試合の合間にはステージ演出や動画コンテンツ・スライドでの注意事項の上映、スポンサーCMの放映など業務が多岐にわたるため、事前の段取りとチームワークの重要性を改めて感じました。

日本初の首都圏開催ということもあり、大会関係者の皆様は「この大会を盛り上げていこう!」という熱い思いで一つになっていました。
最後に、大会関係者の皆様、そしてカーリングファンの皆様に心より感謝申し上げます。
アークベルの担当範囲
・電源プラン
・通線プラン
・システムプラン
・配信画面の構成
・大型LEDビジョンの画面構成
・照明構成(会場照明・ピンスポット)
・各システムの運搬・設置・調整・撤去
・テクニカルディレクター
・配信スイッチャー
・配信音響オペレーター
・LEDビジョンスイッチャー
・PAオペレーター
・スライドオペレーター(スライド編集含む)
・簡易スポーツコーダオペレーター
・VTRオペレーター
・カメラクルー(カメラマン2名・アシスタント2名・スイッチャー1名)