スイッチャー“SONY MCX-500”を使用したタリーシステム
みなさまこんにちは!
撮影レント技術スタッフの本田です!
今回はスイッチャーとCCU、ビデオカメラSONY HXR-NX5Rを使用した
簡単、シンプル、そして安価(!)な3カメのタリーシステムの構築についてのご紹介です。
中継の現場でカメラにタリーを送りたいけど、
そんなに予算がない…
どんな機材を用意すれば良いかわからないし難しそう…
みたいなことありませんか?
今回はそんなお悩みを解決できるものになるかと思います!!
【主な使用機材】
・スイッチャー SONY MCX-500
・リモートコントロールユニット SONY RM-30BP
・カメラ SONY HXR-NX5R x3台
・PC (MCX-500設定用、Windows10推奨)
SONY MCX-500
SONY RM-30BP
それではまず今回のシステム図をご覧ください。
【セッティング方法】
①カメラからMCX-500に映像信号を入力します。
②MCX-500の「OPTION OUT」からRM-30BPの「OPTION」にLANCケーブルを接続します。
③RM-30BPとカメラのREMOTE端子にLANCケーブルを接続します。
LANC→XLRの変換ケーブルを使用し、XLRケーブルで長く引き延ばすことも可能です。
ここまでのセッティングで、
カメラのスイッチングと接続したカメラ3台のコントロール(FIZ、WB、GAINなど)が可能になります。
④カメラ側へタリーを表示させる設定のために
MCX-500の「PC UI」端子とPCをLANケーブルで接続します。
⑤MCX-500のUTILITYボタンを押して2ページ目のNETWORK画面を開き
CONNECTIONを「DIRECT」に設定し「CONNECT」を押すとIPアドレスが表示されます。
⑥今度はPC側の設定を行います。
コントロールパネルからネットワークとインターネットを開きます。
その中のネットワークと共有センターからローカルエリア接続を選択し、
プロパティをクリックします
インターネットプロトコルバージョン4を選択し、プロパティをクリックします。
「次のIPアドレスを使う」を選択し、IPアドレスを入力します。
ここには⑤のMCX-500に表示されていたIPアドレスを入力し、
末尾の数字のみ2~254のいずれかに変更して入力してください。
(末尾1はMCX-500で使用中のため)ここでは10を入力しています。
下の優先DNSサーバーには、同じく⑤で表示されたMCX-500のIPアドレス(末尾1)を入力します。
⑦PCでGoogle Chromeを開き、アドレスバーにMCX-500のIPアドレスを入力します。
最初に立ち上げた際はパスワードの設定を求められますので、
アルファベット、数字、記号全て含めた任意のパスワードを設定してください。
※ブラウザのパスワード自動保存機能は使用しないでください。
設定後、ブラウザ上にMCX-500の設定画面が表示されます。
⑧タリーシステムの設定を行います。
「Setup」タブ内にあるCamera Remoteの項目をクリックすると
下記の画面が表示されますので、
「Multi Cam Recording」をON
「Tally Control」をONに設定します。
すると
カメラの液晶モニターにタリーが表示されます!!
赤がプログラム、緑がネクストです。
以上!いかがでしたでしょうか?
実際にセッティングしてみるとかなりのシンプルさに驚きます!
このシステムを使用することでカメラマンとスイッチャーとの連携が取りやすくなり、
よりミスのないスイッチングができるかと思います。
また今回のシステムには入っていませんが、スイッチャーのプログラムアウトを分配し、
オンカメラモニターなどに映像を出してあげれば今使われている映像がわかり、
さらにカメラマンが安心してオペレーションできるかと思います!
他にもMCX-500にはスイッチャー単体でのストリーミング配信機能や、
プログラムアウトを収録することも可能です。
実際に機材を触ってテストしたいという方大歓迎です!
みなさま、ご利用お待ちしております!